「もう恋なんて関係ない」と思っていた私
恋愛なんて、若い人のもの――ずっとそう思っていました。
60代になり、仕事も落ち着き、穏やかな日々を過ごしていましたが、どこか“空白”のような時間がありました。
朝のコーヒーを飲むとき、誰かと他愛もない話ができたら。
夕食のあと、テレビを見ながら一緒に笑えたら。
そんな小さな願いを心の奥にしまいながらも、「いまさら出会いなんて」「もう恋なんて関係ない」と、自分に言い聞かせていました。
でも本当は――
誰かと心を通わせる喜びを、もう一度感じたかったのかもしれません。

出会いに期待するより、心を閉ざしていた日々
周囲の友人たちは「もう一人が気楽よ」と言います。
けれど夜、ふと寂しさが押し寄せる瞬間があります。
そんな自分を「弱い」と感じ、見て見ぬふりをしてきました。
恋愛は、若さの特権ではありません。
でも年齢を重ねると、“恋をする勇気”の方が先に薄れていくのだと気づきました。
心を閉ざすことは簡単です。
けれど、開くことは――とても勇気のいることでした。
友人のすすめで始めた出会いサービス
ある日、同年代の友人が笑顔で言いました。
「最近、マリッシュでいい人と出会ったのよ」
マリッシュ? その言葉を聞いたとき、正直なところ半信半疑でした。
アプリで出会うなんて、若い人のものだと思っていたからです。
でも彼女は続けました。
「同じ世代が多いから安心よ。恋というより、まず“会話”から始まるの」
その言葉に背中を押されるように、私はスマホを手に取りました。
思えば、それがすべての始まりでした。
はじめの一歩:「写真を撮り直す勇気」
登録してみたものの、最初に悩んだのはプロフィール写真でした。
昔の写真では“今の私”を表せない気がして――。
思い切って、Photojoy(フォトジョイ)という出張撮影サービスを利用してみました。
プロのカメラマンが自然な笑顔を引き出してくれて、「こんなに柔らかい表情、久しぶりに見た気がします」と言われたとき、少しだけ、自分に自信が戻ってきました。
写真を変えただけで、心が前を向く。
その小さな変化が、不思議と嬉しかったのです。
「この人と話すのが楽しい」――出会いの瞬間
しばらくして、ひとりの男性からメッセージが届きました。
同じ60代で、読書と散歩が好きな方。
やりとりを重ねるうちに、言葉の中に“優しさ”を感じました。
「焦らず、ゆっくり話しましょう」
そんな彼の言葉に、心が少しずつほどけていくのを感じました。
やりとりを続けるうちに、「この人と話す時間が楽しみ」になっていきました。
オンラインから、勇気を出して初めてのランチへ。
待ち合わせの駅前で少し緊張しながらも、彼の穏やかな笑顔に、すっと肩の力が抜けました。
若い頃とは違う、穏やかなときめき
一緒に食事をしながら、私は不思議な安心感に包まれました。
派手な会話も、特別な演出もない。
ただ穏やかに笑い合える時間――それだけで心が満たされました。
「この歳でこんな気持ちになるなんて」
自分でも驚くほど、自然にときめいていました。
恋とは、激しく燃えるものだと思っていた若い頃。
でも今は、静かに灯る炎のように“あたたかさ”を感じます。
帰り道、少し冷たい風が頬をなでたとき、「また会いたい」と心の中でつぶやいていました。
無理をせず、自然体でいることを意識した
恋が進む中で、私は一つだけ意識したことがあります。
それは“無理をしない”ということ。
相手に好かれようと背伸びするよりも、素直な自分でいる方が心地よい関係が築けると気づいたのです。
相手もまた、「自然体でいられる関係が一番ですね」と言ってくれました。
そこから、会うたびに会話が増え、笑顔が増え、少しずつお互いの距離が近づいていきました。
恋は探すものではなく、感じるもの。
そして、それは“心の余裕”から生まれるのだと実感しました。
自分を大切にすることが、いい出会いにつながる
彼との出会いを通して、私は「自分を大切にすること」の意味を学びました。
誰かを愛するには、まず自分を愛せること。
鏡を見る時間が少し増えて、お気に入りの香水(楽天で見つけた柔らかなフローラルの香り)をつけるようになりました。
服も、明るい色を選ぶようになり、「最近、雰囲気が変わったね」と友人に言われて照れくさくなりました。
恋をすることは、外見を磨くことではなく、“自分を整えること”なのかもしれません。
人生の後半こそ、心が自由になれる
若い頃は、結婚や世間体、将来の不安など、恋にいろいろな条件をつけていました。
でも60代の今は、そうした“縛り”から解放され、
純粋に「この人と過ごしたい」と思える自分がいます。
恋は、人生のご褒美。
長い時間を生きてきたからこそ、感じられる優しさがあります。
「出会いに年齢の限界はない」――これは本当です。
心が動けば、そこからすべてが始まるのです。
一歩踏み出したことで、人生がまた輝き始めた
あの日、スマホを開いて一歩を踏み出した自分に、今は感謝しています。
恋は偶然のようでいて、実は“勇気の結果”なのかもしれません。
ハッピーメールのような気軽なサービスも、
最初の一歩としてとても良い選択だと思います。
「誰かと話す」ことから、心は少しずつ開いていくから。
そしてもし、「もう一度、本気の恋をしたい」と思うなら、
マリッシュのような大人世代に寄り添う場が、きっと背中を押してくれます。
出会いの形は人それぞれ。
けれど、大切なのは“もう一度信じてみる”こと。
恋を通して、人生は何度でも輝き直せるのだと、私はこの歳になってようやく気づきました。
結び ― 静かな希望を胸に:
恋は若さではなく、心の柔らかさから始まる。
そしてその柔らかさは、年齢を重ねた人だけが持てる“強さ”でもあります。
60代の恋は、静かで深くて、あたたかい。
一歩踏み出す勇気さえあれば、
人生はまた、優しく色づいていくのです。